Bok No Bibrok

日々の考察。

価値観の構築

地球上にはたくさんの人間が存在するが、それぞれが好むもの嫌うもの、つまり価値観が多種多様になるのはどうしてだろうか。

両親からの遺伝子、染色体によってその人の情報が決まるのであれば、両親の価値観と基本的には近くなるように考えられそうだが、必ずしもそうではないし、ほとんど同じ遺伝子を持つ兄弟の性格が異なることも説明しきれない。

話は少し変わって、事故によって脳細胞を負傷した人の性格が変わってしまったり、臓器移植を受けた人に提供者の記憶や価値観が移ることがあるようだ。

こういったことから、価値観の構築は遺伝子による基本情報や、脳に蓄積された情報だけからおこなわれている訳ではないように思える。

つまり、もっと細かな単位、それこそ細胞や染色体のような、核になる部分へ情報を分散的に保持していると考えられ、人を動かしている意識や価値観は、その分散した情報の連結、組み合わせによって構築されるということなのかもしれない。

それなら、事故によって脳細胞を負傷してしまった人の性格が変わってしまったり、臓器提供を受けた人が提供者の記憶を受け取るということが説明できる。

ただ、兄弟間での価値観の違いは、十分に情報が蓄積される前から顕現するように思われるので、「蓄積した情報のネットワークによって意識(価値観)が構築される」という説だけでは説明しきれないかもしれない。

なんにせよ、遺伝子(自己複製子)が太古の昔から生存競争をおこなってきた結果が現在なのであれば、その意味や理由を掘り下げていくことはとても重要になってきそうだ。