頭を良くするシンプルなトレーニング 【ゼロ秒思考】
今回はこちらの感想をば。
- 作者: 赤羽雄二
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/12/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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思考時間をゼロ秒に
ほぼタイトルそのままだが、これが本書で目指していることである。
思考時間をゼロ秒というのはどういうことか。
著者によれば、人間は皆元来とても頭の良い生き物であり、普段要領が悪いなどと感じている人はその力を出し切れていないだけだという。
そして、その力を引き出すためのトレーニング方法を説明してくれているのがこの本だ。
シンプルなメモ書きの意外な効力
さて、そのトレーニング方法とはどのようなものなのか。
意外とシンプルなもので、それは時間制限の中で行うメモ書きだ。
では以下にその方法をまとめよう。
ゼロ秒思考トレーニング
まずA4のメモ用紙(裏紙でよい)を横置きにし以下のフォーマットにしたがってメモを取る。
- 左上にタイトルを書き下線を引く
- 右上に今日の日付を書く ex. 2017-6-8
- タイトル以下に「-」を頭につけてタイトルに沿ったメモを20~30字で書く
- 上記のメモを4~6行書く
- これらを時計またはタイマーを使用して1分で行うようにする
これがゼロ秒思考を実現するための基本的なフォーマットだ。
この一連の流れを、何か思いついたり悩んだりしたタイミングで行うようにし、1日10ページを目標に行う。
1分で1枚のメモが書ければ1日10分程度で済むとのことだが、実際に1分でこれらを書くのはなかなか困難であり、
自分自身、3ヶ月ほどほぼ毎日行っているが4行で1枚書くのに1分20秒前後ほど掛かってしまっている。
それでも前よりはスムーズに書くことができるようになってきているので、少しずつゼロ秒思考の実現に近づいているのかもしれない。
何はともあれ、継続を力に変えていきたいと思う。
ちなみに以下に例として自分のメモ書きの画像を載せておこう。自分がわかればいいとのことなので読めなくてもご愛嬌願いたい。笑
メモ書きに適したペン
このトレーニングを行う際にシャープペンシルや鉛筆は摩擦が強く、今回のようにスピードを重視して書くことにはあまり向いていないという。
本書でオススメとされていたペンを以下に紹介しておくので、このトレーニングに取り組んでみようという方は一度試してみてもいいかもしれない。
自分もこのペンを使って毎日メモ書きを書いているが、確かにサラサラと書けるので商品の固有名詞を出してまで紹介していたことにも頷けた。
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なぜ頭が良くなるのか
その理由についてはいくつかあり、個人的にもっともらしいと感じた事項を以下に挙げる。
- 普段頭を取り巻いている思考や様々な感情を物理的にアウトプットすることによって、頭の中を常にフラットな状態を維持することができる。
- 1分間という時間制限を用いた上で文章を書き出すため、日常生活に集中する習慣を取り入れることができる。
- パソコンに入力することと異なり、実際に手で文字を書くことで脳に良い刺激を与えることができる。
ちなみに著者はこの中でも、最初に挙げた「思考や感情を吐き出す」ことを何度も繰り返し記しており、特に重要視している。
確かに、我々は実生活において様々なことに考えを巡らさざるを得ない状況に陥りがちであり、それらは纏わりつくように頭の中を支配する。
そのことについては「1分間瞑想」という書籍でも、人の思考について以下のように述べられている。
「人は1日に約6万回、思考をしている」と言われています。そして、その思考の約8割がネガティブなものであり、 約9割が昨日と同じ思考だとも言われています。
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これを読んだ時には殴られたような衝撃を受けた。
なぜなら、自分らの思考がそのように偏っていることに気づきもしなかったからだ。
人にはこういった性質があるということから、今回紹介したメモ書きを用いた思考トレーニングが如何に効果的なのかがわかる。
まとめ
今回紹介したメモ書きを用いた思考トレーニングは非常に汎用性の高いものである。
この動作に慣れてしまうと、ちょっとした疑問に対してサッとメモを書いてみる、そうすることによってその疑問が解決したり、より深く重要な疑問を引き出すことができるようになる。
また、すでに知っていたことに対しても有効で、なんとなく考えていたこと、なんとなくできていたこと、すなわち「暗黙知」を「形式知」にすることができる。
何かに対して怒りの感情が頭を支配してしまっていた場合も、そのことに対してメモを書き殴ることで少し冷静になることができたり、気づいていなかった大事な原因に気づくことができるかもしれない。
これらがA4の紙とペンさえあればできてしまうというのは、とても身につけておくに値する魅力的なスキルに思える。
新しいことを始めるということは非常に負荷の高いことではあるが、是非試してみてはいかがだろうか。